サガミトリゲモ(ヒロハトリゲモ) Najas chinensis
被子植物 トチカガミ科- 種の特性と生息状況
- 本州以南の水田やため池に生育する一年生の沈水植物。葉は線形で鋸歯を持つが、トリゲモ類では最も葉の幅が広い。開花は7~9月で、葉腋に雄花と雌花を別々につける。種子表面は四~六角形の網目模様がある。都内では2013年に町田市西部で記録され、2015年には八王子市北部の休耕田で継続的に発生するようになったが、それ以外に分布の広がりを見ない。
- 生存を脅かす要因
- 主要な生育環境である水田の開発や乾田化、また除草剤の使用により、致命的な影響を受けやすい。
- 特記事項
- 本来、水田植物として身近なものとされるが、トリゲモ類の都内における正確な種類の把握が行われておらず、再検討が必要である。
- 執筆者
- 内野秀重
- 関連文献
- 八王子市市史編集専門部会自然部会 編(2016)新八王子市史自然調査報告書 八王子市動植物目録. 八王子市市史編さん室. 562pp.