形態・生態 |
甲長20~25cm程度、最大35cm。甲羅は扁平で他のカメにある甲板がない。甲羅はやわらかな皮膚に覆われ、水かきが発達し鼻先が突出する。肉食傾向が強く魚、甲殻類、水生昆虫、ミミズ類、貝類などを食べる。大陸産のものが養殖用に大量に輸入され、野外で交雑が進んでいるので、日本亜種の同定は専門の研究者に託すと良い。 |
分布の概要 |
本州、四国、九州、南西諸島 |
都における生育・生息環境 |
水底が砂泥質の沼、池、河川に好んで生息する。 |
都における生存に対する脅威や保全上の留意点 |
一般に考えられている以上に活動性が高く、通常の生息地である水辺(水底は汚染されていない適度な深さのある泥や砂などが必要)だけでなく産卵場所、幼亀が過ごす水域、採餌場など種の存続にはかなりの広い面積と多様な環境を必要とするため、保全に際してはそれらを十分考慮する必要がある。 |
関連文献 |
千石正一・疋田努・松井正文・仲谷一宏, 1996. 日本動物大百科5 両生類・爬虫類・軟骨魚類. 平凡社. 190 pp. |
内山りゅう・前田憲男・沼田研児・関慎太郎, 2002. 決定版日本の両生爬虫類. 平凡社. 336 pp. |
備考 |
放流された移入個体も生息しているが、ここでは在来個体群のみを評価対象とした。 |
執筆者 |
長坂拓也 |