マキエハギ Lespedeza virgata
被子植物
マメ科
- 種の特性と生息状況
- 本州、四国、九州、南西諸島に分布する落葉低木。茎は高さ40~60cm。頂小葉は長楕円形で、長さ1~2cm。花期は8~9月。開放花と閉鎖花をつける。開放花は淡紅紫色を帯びた白色で、長さ4~5mm、短い総状花序に2~5花をつける。閉鎖花は葉腋に数個が束生する。節果は広い卵形でほぼ無毛、網状脈が目立ち、長さ約4mm。区部では非常に少ないが、それ以外では丘陵から低山地の林縁、草地、路傍、芝地などに生育する。一般的には群生せず、生育地でも少数個体が生育している場合が多い。
- 生存を脅かす要因
- 特に区部、北多摩では戦後から続く都市開発における土地造成による。また、全域を通して人為草地の管理放棄により、本種の生育に適さない植生へと遷移したことが考えられる。
- 特記事項
- 東京都RDB 2013版では絶滅判定だった区部で、少数だが現存が確認できた。近縁種のイヌハギ同様、刈りこみ、踏圧に強く、公園の芝地などにも生育可能である。
- 執筆者
- 池田博・宮崎卓
- 関連文献
- 内野秀重(2008)長池公園の植物. NPOフュージョン長池. 32pp.
多摩市文化振興財団 編(2004)多摩市の植物目録. パルテノン多摩資料叢書1. 84pp.