ヤチカワズスゲ Carex omianai

被子植物 カヤツリグサ科
2013年度版を参照する
種の特性と生息状況
北海道~九州に分布する多年草で、湿地に生える。ゆるく叢生し、茎は高さ30~60cm。葉は幅1.5~2.5mmで茎より短い。2~5個の小穂が茎の先の方にやや接近してつく。小穂は長さ6~15mmで、先端に雌花、基部に雄花がつく。果胞は卵状披針形で長さ約4~5mm、徐々に狭まり長い嘴になり、熟すと反りかえる。果期は5~6月。都内では区部の湧水地の湿地や、南多摩の丘陵の湿地などで記録がある。
生存を脅かす要因
もともと自生地が限られていたと思われ、さらに自生地の改変や開発によって絶滅したと考えられる。
執筆者
仙仁径
茨城県 1988年5月9日
関連文献
大橋広好・門田裕一・邑田仁・米倉浩司・木原浩 編(2015)改訂新版日本の野生植物1. 平凡社. 666pp.
勝山輝男(2005)日本のスゲ. 文一総合出版. 392pp.
多摩市史編集委員会 編(1993)多摩市叢書(8)多摩市の自然(地学・植物目録・動物). 多摩市. 294pp.
檜山庫三(1965)武蔵野の植物. 井上書店. 290pp.