マサゴハゼ Pseudogobius masago
スズキ目
ハゼ科
- 種の特性と生息状況
- 標準体長は2cm程度の小型種。吻は丸く、尾鰭基底にくさび形の黒色斑があることなどが特徴。産卵期は夏季と推測されている。河口干潟の軟泥底から砂泥底の環境を好むが、汚濁が進むとすぐに姿を消すことが知られる。東京都では水質悪化が深刻化した1970–1980年代にかけて急減したとされるが、現在では大河川の河口干潟を中心に生息が僅かに確認されている。
- 生存を脅かす要因
- 東京都では、水質汚染、河川の開発、干潟の干拓が主な減少要因として考えられる。
- 特記事項
- 本種のタイプ標本は東京大学総合研究博物館に登録・保管されており、ホロタイプは千葉県産であるが、パラタイプは東京市場で得られた可能性がある。
- 執筆者
- 宮崎佑介
千葉県市川市(江戸川放水路) 2021年
- 関連文献
- 河野博 監修・加納光樹・横尾俊博 編 (2011) 東京湾の魚類. 平凡社: 376 pp.
瀬能宏監修 (2021) 新版 日本のハゼ. 平凡社: 588pp.
武内啓明 (2019) マサゴハゼ. 山渓ハンディ図鑑15 増補改訂 日本の淡水魚: 501. 山と渓谷社.