ニガカシュウ Dioscorea bulbifera

被子植物 ヤマノイモ科
2013年度版を参照する
種の特性と生息状況
関東以西に分布する雌雄異株のつる性多年草。葉は円心形で細脈発達、葉柄基部はひれ状で茎の基部を抱く。葉腋にむかごをつける。8~9月に開花し、花序は雌雄ともに下垂、雌花の花被片は緑白色で紫色を帯びる。都内全域に記録があるが、主要な生育地は区部低地及び河川中下流域の河川敷草地に限られる。
生存を脅かす要因
河川開発による河畔林や原野の埋め立て、改変により自生地が失われてきたが、残された自生地では、アレチウリなどの帰化植物により、ニッチが奪われるなどして生育環境が悪化している。
執筆者
内野秀重
©内野秀重
日野市 2022年9月9日
関連文献
飯泉優・曾根伸典(1982)青梅市の植物. 青梅市立郷土博物館 編. 青梅市文化財調査報告書 9 青梅市の自然Ⅱ[動物・植物編1]: 3-98. 青梅市教育委員会.
檜山庫三(1965)武蔵野の植物. 井上書店. 290pp.
府中市立郷土館(1984)府中市自然調査報告-第13次調査-. 府中市教育委員会. 86pp.
本田正次・九里聰雄・鈴木重隆・飯泉優(1965)北多摩南部地域の植物. 北多摩文化財総合調査報告第1分冊 東京都文化財調査報告書, 15: 23-43. 東京都教育委員会.