コイワウチワ Shortia uniflora var. kantoensis

被子植物 イワウメ科
2013年度版を参照する
種の特性と生息状況
本州(東北から関東の太平洋側)に分布する常緑多年草。イワウチワの変種。根茎は這い、数枚の葉を束生する。葉は柄が長く、葉身は先端がくぼむ扁円形で長さ1.8〜3.5mm、幅2〜4cm。長さよりも幅の方が広い。基部は心形。花は薄紅色で径2~3cm。裂片は5個で深く裂ける。さく果は円形。花期は4~5月。山地の半日陰の尾根や岩場に生育し、しばしば群生する。都内では南多摩及び西多摩の山地の尾根部に生育する。
生存を脅かす要因
森林伐採、採取、シカの食害。生育環境が表土の薄い尾根部などの脆弱な立地にあるため、山林の改変などによる生育環境の変化や、園芸目的の採取やカメラ撮影のための踏み込みが本種の生存を脅かす主な要因であると考えられる。
執筆者
田畑伊織
奥多摩町 1981年4月26日
関連文献
八王子市市史編集専門部会自然部会 編(2016)新八王子市史自然調査報告書 八王子市動植物目録. 八王子市市史編さん室. 562pp.