アカイシコウゾリナ Picris hieracioides subsp. japonica var. akaishiensis
被子植物 キク科- 種の特性と生息状況
- 本州中部(長野、山梨、静岡、神奈川)に分布する多年草で、山地帯上部から亜高山帯の岩場に生育する。コウゾリナの変種で、茎は高さ50~80cm。葉は線状披針形。総苞に短い剛毛がある。花期は7~8月。都内では奥多摩地方の岩礫地にのみ見られる。
- 生存を脅かす要因
- 生育環境は山地帯上部の岩礫地や草地であり、自生地が局限されているうえに、植生の変化、シカの食害などにより衰退が進んでいるものと考えられる。残存する生育地では、防護柵など、個別的な管理が必要である。
- 特記事項
- フォッサマグナ要素の植物であり、コウゾリナに似るが、葉が著しく細い点が特徴である。
- 執筆者
- 奧田重俊
- 関連文献
- 大橋広好・門田裕一・邑田仁・米倉浩司・木原浩 編(2017)改訂新版日本の野生植物5. 平凡社. 760pp.